悩んでいる社長さん必見!正社員を雇う?業務委託契約とどちらがお得?

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会社の成長や業務の拡大に伴って、「正社員を雇うべきか、それとも業務委託契約を選ぶべきか?」という悩みに直面することもあるかと思います。

どちらがコスト的にお得なのか、また、どのような働き方が会社にとって最適なのか。本記事では、両者の違いと、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説しながら、最適な選択肢を見つけるためのポイントをお伝えします。

1.正社員と業務委託契約の違い

まずは、正社員と業務委託契約の基本的な違いを見ていきましょう。

正社員
雇用契約を結ぶことで、企業は固定の給与を支払う義務が発生します。福利厚生、社会保険、残業代なども企業側が負担します。そのためコストはかさみますが、長期的な雇用安定が期待できます。

業務委託契約
外部の個人や企業とで契約を結び、プロジェクトや特定のタスクを遂行してもらいます。企業は業務完了に対する報酬のみを支払うため、ランニングコストがなく、企業にとって負担感が少ないことが期待できます。

では次にコストの比較をしていきましょう。

正社員と業務委託契約を比較する際、コスト面は重要な判断基準となります。ここでは、各種費用を具体的に比較し、どちらが企業にとってメリットがあるかを見ていきましょう。

2.コストの比較:正社員 vs 業務委託契約

正社員にかかるコスト

正社員を雇用する場合、直接的な給与だけでなく、さまざまなコストが発生します。

基本給

 正社員には月々の基本給が発生します。雇用契約に基づいて、固定の支出として毎月企業が負担します。

社会保険料

「労災保険」「雇用保険」「厚生年金」「健康保険」のように各種社会保険への加入が義務付けられていて、これらは企業と従業員が折半で負担しますので、大きなコストとなります。一般的には給与の約15%~20%が企業の負担になります。

福利厚生

交通費や住宅手当、健康診断、社員旅行などの福利厚生のこれらの費用も加算されます。

残業代

正社員には労働基準法に基づいて、法定労働時間を超えた場合に残業代を支払う義務があります。これは、業務量が増加するほどコストに反映されてきます。

賞与(ボーナス)

多くの企業は、年に1〜2回の賞与を支給します。賞与は固定費用ではないですが、年俸の数ヶ月分を加算することで、年次コストはさらに膨らみます。

退職金制度

退職金を設けている企業は、従業員が退職する際にその一部を支払います。このような制度がない場合でも、雇用期間が長期にわたると他の形での金銭的な負担が増える可能性があります。

採用・教育コスト

新しい社員を採用する際の採用活動費や、その社員を教育・研修するためのコストも無視できません。研修用に割く時間、場所代、印刷代など地味にコストがかかってきます。

月給20万円の正社員を採用した場合

以下のコストが発生することが想定されます。

基本給:20万円

社会保険料(企業負担分15%):約3万円

福利厚生:1万円(仮定)

年間賞与(2ヶ月分):40万円(年間)=月平均3.33万円

20万円 + 3万円(社会保険料)+ 1万円(福利厚生)++ 3.33万円(ボーナス分)

= 27.33万円/月

月平均に換算すると、約27.33万円/月(+採用・教育コスト)がかかる計算になります。

業務委託契約にかかるコスト

業務委託契約は、正社員とは異なり、固定の給与や社会保険料の負担は必要ありません。しかし、報酬や契約内容に応じた費用が発生します。

報酬

契約に基づいた報酬を支払います。例えば、プロジェクト単位での報酬や、時間単位の契約で支払うことが一般的です。

福利厚生・保険料不要

業務委託契約者は独立した事業者として扱われるため、企業は社会保険料や福利厚生費を負担する必要がありません。この点で、正社員に比べて大きくコストを抑えることができます。

月額20万円の業務委託契約を結んだ場合

基本的にはこの額のみを支払えばよいことになります。

月額報酬:20万円(成果報酬型)

3. コストの総合比較

グラフにしてみてましょう!

項目正社員(基本給20万円)業務委託契約(報酬20万円)
基本給・報酬20万円20万円
社会保険料約3万円なし
福利厚生約1万円なし
賞与(ボーナス分を月平均)約3.33万円なし
月間総コスト約27.33万円20万円

正社員と比べて、約30%ほど抑えることができる計算となります。長期的な契約関係を築くことで、正社員と同様の戦力となれるため、採用にかかるコストや管理コストも削減できます。

4. どちらがお得か?

コスト面では、業務委託契約が圧倒的にお得です。特に福利厚生や社会保険料が発生しないので、企業側の負担が少なく、必要な業務だけに対してだけ支払いを行うことができます。

正社員の場合は、長期的な雇用安定や社内文化の共有、深いコミットメントが期待できますので、組織全体の安定を考えるという意味で適しています。

正社員の雇用は初期コストが高いですが、長期的な投資と考えればリターンを見込める場合もあります。

まとめ

コストだけを考えると業務委託契約が有利に見えますが、企業のニーズや業務内容、長期的な関係をどう築きたいかによって判断が異なります。

長期的な成長を支えてくれるパートナーとして業務委託者を選ぶことができれば、正社員に匹敵する存在となります。

適切な人材選びと、関係構築のアプローチが成功のカギとなります。どの切り口で人材が必要なのか、ぜひ参考にしてみてください。